肌断食でアトピーは改善する?
結論から言えば、肌断食だけではアトピーは改善しません。
もっと言えば、アトピーだけでなく、接触性皮膚炎を含めた敏感肌全体が肌断食だけでは改善しません。
なぜなら、アトピーやアレルギー肌は、食事対策も必要ですし、肌に反応するものを突き止めてそれを避ける必要があるからです。
アトピー肌の構造
かといって、肌断食がアトピーの改善に役に立たないというわけではありません。
アトピー肌や敏感肌は、肌のバリア機能が図のように弱いわけです。
↑健康な状態の皮膚↑
バリア機能がしっかりしているので、異物をはじいてくれます。
↑アトピーやアレルギーの皮膚↑
バリア機能がしっかりしていないので、異物がモロに直撃。
バリア機能が弱い肌は、ちょっとした刺激にも反応します。
だから、肌に刺激を与えない肌断食や水洗顔は、アトピーを含めた敏感肌に向いているわけです。
アトピー肌の肌断食例
製薬会社で20年以上働いていた上司もアトピー肌なのですが、スキンケアは最低限にしています。
試作以外は、ほぼ肌断食状態です。
体調によっては荒れていることもありますが、80歳を過ぎてもハリのある色白の肌で年齢より20歳くらい若く見られます。
その上司は、アトピー肌の人や敏感肌の人に対してよく言っていました。
自分に必要のない成分は使わないこと(成分を多く使えばそれだけ反応する確率が上がるから)。
ひどく弱っている人には水だけで様子を見るように指導していました。
要するに肌断食と水洗顔です。
私も肌荒れや赤みがひどい時期に、この上司に化粧品は使わないように言われたことがあります。
すぐに実践する勇気がなく、スタートまでに2年くらいかかりました(^_^;)
思いきってやってみると、この通りどんどん改善しました。
肌断食の大まかな経過を画像で示してみました。
30歳の画像と比べると大きく違います。 pic.twitter.com/BldSNlvatx— 肌断食すっぴん女 (@HadaDanjiki) March 13, 2021
肌断食以外にも気を付けたい項目
なお、アトピーやアレルギー肌の方はもちろん、普通の肌の方でも、日常的に顔を手で触ると赤みが出たり、荒れたりすることがあります。
手はいろんな所を触っており、肌にとって異物となるものがたくさんついています。
それが反応することがあるので、手で顔を触らないことも重要項目です。
なお、シャンプーやリンスなどのヘアケア剤を使用されている場合は、髪が肌に触れても反応を起こすことがあるので、髪が肌に触れないようなヘアスタイルにしましょう。
湯シャンもよいのですが、挫折率も高いので、初めはシャンプー液を薄めて使ったり、頻度を減らすなど工夫してみましょう。
その他、柔軟剤やコートのボア、不織布マスクや化繊のマスク等にも気を付けましょう。
どうしても必要な場合は、ガーゼなどで肌を保護して使うとよいでしょう。
また、アクセサリーなどの金属にも反応するケースもあるので、反応が出たら使用を控えましょう。
食事はバランスよくが鉄則ですが、卵や牛乳、小麦粉等で反応が出る場合もあるので、アトピーの食事については主治医に相談してみて下さい。
アトピー肌の保湿はどうする?
なお、アトピーや敏感肌は、上記の図の通り肌のバリア機能が不完全です。
だから、肌の水分が蒸発して乾燥しやすいという特徴があります。
こんなときはワセリンで角質を繋げて、人工の保護膜を作ってあげるとよいでしょう。
ワセリンは肌に影響を与えない鉱物油です。
カサカサや痒みが和らぎますし、ちょっとした刺激からのバリアにもなります。
(そうは言っても、ちょっとした刺激を肌に触れさせないのが一番です)
ただ、夜は、肌の生理機能を妨げないために、極力使用しない方がよいでしょう。
また、肌が熱を帯びているケースは主治医に相談しましょう。
米にアレルギーがない場合
アトピーでも米にアレルギーがない方は、米のとぎ汁を使っている方もいらっしゃいます。
米のとぎ汁にはグルコシルセラミドが含まれていて、肌表面の保水力を高めることができます。
肌表面の保水力が高まると、肌のうるおいが持続しやすくなります。
結果として肌のバリア機能強化につながります。
(とはいえ、肌への刺激は極力避けましょう)
私のツイッターのフォロワーさんの中にもアトピーの方で米の磨ぎ汁を使っているかたがいらっしゃいますが、調子がいいようです。
私も実践しておりますが、肌断食だけより肌が潤い、ハリがあります。
私は化粧品会社勤務ですが、よく肌をほめられます。
なお、上記は、あくまで体験談です。
レアケースですが、中には、米のとぎ汁でもアレルギーを起こすケースもあるので主治医と相談の上、実践して下さい。
異常が出たり、悪化したら使用を止めましょう。
信頼のおける皮膚科を見つけよう
なお、最後になりますが、アトピーと思われる場合は、皮膚科を受診しましょう。
薬漬けにする医者や薬頼みの医者ではなく、あなたの話をしっかり聞いてくれて一緒にアレルギー要因を見つけてくれたり、食事の指導をしてくれる医者がおすすめです。
そして何かで肌に反応が出た場合や疑問点がある場合も、気軽に相談できる主治医を持つことが、不安の軽減にもつながり、肌のバリア機能低下の要因を1つ減らすことができます。
(不安やストレスでも肌のバリア機能が低下します)
不安を持ちながらケアを続けるのは精神的にもよくありません。
また、そのストレスは肌に現れます。
アトピーやアレルギー肌まで行かなくても、肌荒れで悩んでいる人は、気軽に相談できる専門家が近くにいると心強いですね!
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